ニューヨーク/NYでButohといえば@CAVE・LEIMAYのセンスの良さが際立つ空間演出と音楽

ニューヨーク/NYでButohといえば@CAVE・LEIMAYのセンスの良さが際立つ空間演出と音楽

NEW YORK

ニューヨークの地下鉄Lラインでブルックリンに入ったところのBedford Av.駅界隈はここ数年で「ニューヨークで最もおしゃれなエリア」の一つとなっておりますが、(俗にいうWilliamsburg:ウィリアムズバーグ界隈)その駅を最寄り駅とする場所にニューヨークで随一舞踏を主とする場「CAVE」はあります。まぁ、CAVEが位置するのはどちらかというと港湾沿いに向かう倉庫が並んだ側で以前は寂しいような雰囲気すら漂っていたのですが(ある意味舞踏に似合う)ここのところではそんな倉庫的な建物を利用したおしゃれなスポーツバーなどが立ち並んでおります。こちらを主催するのは笠井叡さんに薫陶を受けた(と聞いている)自身が舞踏ダンサーである南米出身のXimenaと国籍不明な雰囲気だけどおそらく日本出身と思われるShigeさん。私が初めてCAVEを訪れたのは2012年にニューヨークに住んでいた時のこと、前から話には聞いていたのですがいつか行きたいと思っていたCAVEに故室伏鴻氏がおどるというので満を辞して訪れました。(室伏鴻氏とは東京の時に何かの打ち上げで一応面識あり。でも覚えてはいないものと思われる)私の感触ではニューヨークではフランスほどではないにせよ、一定程度の舞踏に傾倒する方々がいて、その中でもCAVEは本格派といった立ち位置を守っているような印象でした。確かにCAVEという空間は劇場としてはニューヨークでは稀に見る「舞踏」向きであるといえます。元倉庫の利点を生かした天井高の高さとその中に設えられたプレーンな箱は、まるで中野のテルプシコールを少し細長くしてだいぶ綺麗にしたような舞踏を映えさせるであろう印象を持ちました。それにはこちらを主催するXimenaの並並ならぬ舞踏への思いと、それからShigeさんの並並ならぬ空間造形能力のがあるんではないかなとRoomin’はあまりお二人のことは存じ上げないのですが、数少ない関わりを得ることができた機会を振り返りそう踏んでいます。(舞踏だけに)

CAVEを主宰する彼らはLEIMAYという自身のグループを興していますがその作品の中でもとても印象深かったのが、ある公園のような空き地を利用した身体パフォーマンスというかもはやインスタレーションとでもいうべき作品でした。たまたまその日は何かで情報を得てそのフリーイベントに出かけたのですが、Master WotazumiがよくCreative Music Studioのライブに出演する時に会場となる「ShapeShifter Lab」にほど近いブルックリンの港湾地区の倉庫なんかが並んでいる界隈の隙間にその美しい緑地があって、そのパフォーマンスは刻々と移りゆくようにすすんでいました。

いい感じの壁がある緑地があるのもまたニューヨークなのか?
やはり佇まいは別格なXimena

この緑地では美術作品ということで展示がしてあってその中のイベントとしてパフォーマンスが行われたようです。割と大人数のパフォーマーが壁に吊られたり木に吊るされたりしながら刻々とうつろいゆく様にはノイズのような音響も施されており、相当見応えのあったパフォーマンスというかアート作品でしたね。しかもその緑地には季節を感じるガーデン(庭)の草花も咲き揃っていてそれらすべての要素が好きな私は会場を何周もウロウロとしてしまいました。

こういう場ではむしろおどる必要はないのかもしれない
めちゃくちゃパブリックなイベントです

かなり以前に東京・吉祥寺の井の頭公園で田中泯氏の主宰するグループで様々な国の出身の人たちが出演した野外公演を行なったことがあってそれをみにいったのですが、少しその時の舞台のことを思い出しました。「舞踏」という範疇に限らず、その情景というか雰囲気というか、そういうセンスのよさはアートとして深い印象を受けて素晴らしい美術や空間に出会った時に感じる「ずっとそこにいたい」ような空気感があったりするものです。

こういったSite Spacific的な作品は自分がやりたいと思っただけで簡単にできることではなくて、それを可能にするだけの何かしらの実績は必須なのですが、それにしたってまずそこで行うことの必然性を提示し得ることが第一歩でもありまたすべてでもあるような気がしています。