クリスマスの京都へ京大西部講堂舞踏公演を観に:後編/初めての場所なのに知っている人だらけ

クリスマスの京都へ京大西部講堂舞踏公演を観に:後編/初めての場所なのに知っている人だらけ

さて、前日の高橋巖先生の講演での充実感を胸に蓄え(→前編:高橋巖先生のイノチとカタチ)翌日はいよいよ主目的の京大西部講堂での公演です。一体どういうところなのかかなり気になりますが、全く前情報がなくて見当がつきません。近くに鴨川があるらしく、Roomin’が大好きなNHKのドキュメント72時間に出ていた「鴨川デルタ」が近そうですが、Master Wotazumiがどうしても鴨川デルタの中洲の突端でぷフォリたいというので寄ることに。こちらでは演奏したり集ったりということがよく行われているようなのですがやはり、12月24日この寒空ではお客すらおらず…。それからGoogle mapのいうとおりに住宅街の中を進んでいくとある古い洋館のようなものが…。ここが西部講堂か???と恐る恐る中に入っていくと事務所っぽいところに学生さんがいてここは西部講堂ではなく自治会館的なところらしいとのことで、また住宅街をウロウロ…。この時点で心細さもMAXで、そこからようやく広い通りに出ていかにも大学区っぽい一画に。通り沿いにだだっ広い空き地とその奥に古い建物が出現しました。どうやらこちらがかの「京大西部講堂」のようです。

ソロ〜っと受付へ行くと、どこかでみたことのある顔のような…、その年の夏に舞踏靑龍會のアトリエ公演に来てくれて素晴らしい舞台を踏んでくれた、京都のゆらべさんのところの稲垣ちゃんではありませんか。「おおーー」みたいな感じで心細さから解放されると、会場の客入れ先頭にいらしたのは、またもや舞踏靑龍會のアトリエ公演でおなじみ、私の憧れの伴戸千雅子さんやマスコットガール的な孔雀ちゃん、さらに会場に入るとなんと、GPOこと写真家の小野塚さんがいらしていてさらに久々の志賀さんから声がかかり、極め付けには着いた席の隣には、舞踏靑龍會のアトリエ公演でも最もおなじみのケツ能・袋坂ヤスオ宗家がいらして、突然アウェイからホームに転じたような気持ちになったのでした。しかもこの日の舞台には東京時代に素晴らしいソロ公演をみせてくれた小松亨さんも出演されていて、とにかくこの会に来ることを選んでよかったな〜と思ったし、来たいと思わせてくれたマツキヨさんには感謝しております。京大西部講堂の舞台は(全部客席などは自分たちで組まなければならないらしいのですが)奥行きがあり距離感のある演出が生きる舞台だと思っていたら実際に傾斜がついているということを聞きました。この伝説的とも言える場での舞台を拝見させていただき、その場にはそれなりの思いが集うようで、GPOこと小野塚さんは嵯峨さんの写真を展示するために東京からいらしたし、やはりそれだけの動機をもたらすこの西部講堂という機会だったのではないかと思います。

終演後、袋坂ヤスオ宗家が今度、ケツ能とSunday Michiruを含めたOddRoomingで行うイベントの会場を観せに連れて行ってくださいました。アバンギルドという京都では誰もが知っているライブスペースで、舞台は割と本格的で特に天井が高くテルプシコールくらいの高さがあるんじゃないかという印象でした。

それから公演の打ち上げに合流し舞踏靑龍會のアトリエ公演で当時知り合っていた孔雀ちゃんとゆっくりお話できたし、GPO小野塚さんとも改めて話すことができたり、その日の出演者の小松亨さんとも久々の再会を果たすことができ、さらには向井千惠さんまでいらして、本当に全くの初めてのところに特に誰がいるという確認をしたわけでもないのに、ほとんどが知り合いだらけであったという奇跡的な京都のクリスマスを過ごすことができた忘れがたい聖夜なのでした。(Dec. 2017)

全ては小林嵯峨さんのおかげですね