森の稽古はじめます/No genre, no teacher, no example自らのなかに深く掘り下げる作業が出合う

森の稽古はじめます/No genre, no teacher, no example自らのなかに深く掘り下げる作業が出合う

私が舞踏に出会いおどりはじめた世紀末、大竹宥熈氏の基はじめて稽古に参加してから半年で初舞台を踏ませていただき、その半年後にソロ作品で舞台に立つ(テルプシコール舞踏新人シリーズ)という暴挙に出たわけですが、その結果私の中で舞踏とは「自分でやる」ものだという認識が確たるものとなったのでした。当時はじめたばかりの舞踏というあまりにも深い巨塔(虚塔)になんらかの自分への許しを得るには、とにかくおどりのことを考えおどりの身体と向き合う時間をもつ修行を継続することでしかないであろうと思い、K市の公民館の一室を毎週1回借り、花屋のバイトの後に稽古へ向かいました。大竹さんのところで行なっていたストレッチやヨガを最初に行い、図書館で稽古用の音源を模索して借りおどるという流れでしたが、当時はロングスパンで一つの作品を半年以上かけてつくっていたので最初の方は作品づくり的な意識で続けていたかと思います。徐々に作品づくりからからだの在り方の稽古へ意識は変わっていったように思います。平日夜のその稽古は花屋が廃業して転職した後も継続しました。徐々に活動が進化してユニットなどで公演を行う機会もありましたがその稽古は別の日に行い、その間も私単体の自分稽古は週1回継続、途中曜日が変わるなどありましたが私が私のための勝手にやる稽古は7年以上行いました。そしてその頃には私はある程度企画公演やユニットでの活動などを重ね、お声がけもいただくようになったり活動を通して仲間もできてきました。今まで、ずっとひとりで小麦粉をこねてきてようやく麺を打てるようなそんな感じです。

その後転職先で都内へ異動となり平日夜の稽古は断念しました。その際私がひとりで借りていた公民館の別の日には当時何組かの舞踏の稽古が行われており以前から行ってみたいと思っていたのが日曜夜の稽古、いわゆる「国立稽古」でした。そのまま私は自分の稽古を一旦終了し国立稽古へシフトし、東京を離れるまでそちらで稽古をつづけました。(国立稽古についてはこちら→日曜夜に舞踏稽古をすることの丁度よさ/サザエさん症候群は無縁の週末・国立稽古)国立稽古にはそれぞれソロの活動を行うものが有志で集って稽古をするという雰囲気でしたが、やり方とはだいたいこんな感じです。

1.それぞれの練習(18:00~19:45適当な時間に集まる)
2.ジャンケンで順番を決めその日の参加人数で時間を割る(20:00〜1人15分程度)
3.それぞれのおどりを見合う(〜21:00終了)
4.飲みながら批評し合う(未明まで)

OddRoomingが行おうとする「森の稽古」は基本国立稽古の方法をベースとし、もう少しジャンルを広げて即興演奏やヴォイスなど幅広い表現活動を交錯させたいと考えています。…とはいえ一応まだ構想ですが、近日中にこっそりはじめようかなと思います。