長崎に舞踏の息吹を/舞踏靑龍會 with INDIES ART CLUB and GALLERY長崎美術館で絵の具の舞

長崎に舞踏の息吹を/舞踏靑龍會 with INDIES ART CLUB and GALLERY長崎美術館で絵の具の舞

BUTOH

2015年に長崎の眼鏡橋至近のINDIES ART CLUB and GALLERYにて「舞踏の現場展」というイベントで舞踏靑龍會のメンバーとおどったあと、にわかに「舞踏熱」が高まったのか、またもや長崎でのartイベントに舞踏靑龍會が参加することになりました。
→前回、長崎でおどった時のこと(「長崎に舞踏の息吹を/舞踏靑龍會「舞踏の現場展」打ち上げはリンガーハット本店が間違いない」)
INDIES ART CLUBは美大受験を含めた美術教室を開催していてそちらへ集う若いアーティスト達が会場いっぱいに設置したキャンパスに自由にペインティングしていく「Art Jamming」という名の公開制作を行なっていたのですが、そのイベントの特別編として身体を追加して「Jam」るというのが今回の企画です。数名のメンバーがパフォーマンスに参加することとなり原田さんは見届け役としていらしてくださいました。

前回同様、中島川沿いにあるゲストハウス「あかり(現在は閉館)」に前乗りで宿をとり、会場となる長崎美術館の「運河ギャラリー」を下見に。長崎美術館は長崎港界隈の出島ワーフというベイサイドエリアの端の方にあります。出島といえば鎖国時代に唯一海外に開いていた港だけに、ヨットハーバーくらいな桟橋にいきなり「税関」があったりと、日本にはまだまだ知らない世界があるんだな〜と感じられる場所だったりします。長崎の中でも人気の観光地でもありその至近に位置する会場は通りがかりの人も含めた集客も期待できそうです。
会場の「運河ギャラリー」は長崎美術館の敷地を分けるように流れる運河に全面が面していて、全てがガラス張りの会場なので運河沿いからもよくみえて、かなりなSite Specificな会場です。細長い広い会場で動く場所も充分ありそうです。しかし、前回の様子の写真をみたところこれはただでは済まなそうな気もしますが…。

前回の写真を使用したであろうフライヤー(左)とパフォーマンスの様子をフォトブックにしたもの(右)

当日はINDIES ART CLUBのメンバー達が会場を設営してくれました。床と壁を全て養生し、バケツには色とりどりの顔料が用意され、ここ何回かの長崎でのイベントで顔馴染みになったアーティストのメンバー達がやる気満々で自分のキャンバスの前に用意を始めています。制作メンバーは子供も含めて想像以上に大勢いました。おどり手たち(実際にはおどっていないので身体というべきか…?)は天井から吊るされたテープのようなものに巻きつかれた形で会場内に点在する位置で配置されて、誰かの掛け声で一斉に「公開制作」がはじまりました。皆躊躇はありません。かなりの勢いで絵の具(ペンキ?)を飛ばしはじめ、すぐさまキャンパスから離れ我々「身体」にぶわしゃぁ〜と絵の具を塗りはじめました。いや、塗るなんて可愛いものではなく、ぶっかけるというかやられたい放題です。

自分の位置から次第に離れて全体へ逆襲しに

次第に「身体」はそれぞれの持ち場を離れ全体が交錯していきますが、もはや色彩も混沌としており描いているメンバー達はすごく楽しそうに我々が近づくとこれ見よがしに絵の具をぶっかけてきます。皆のその自由を楽しんでいる様子には「もうとことんやられてしまえ」という気になりますし、かといってやられてばかりというわけにもいかない気持ちもあります。私は絵の具入りバケツを頭からかぶりそのバケツ人間のままで徘徊し、小学生の男の子にターゲットを定めて怖がらせたりその段階でもう髪の毛がどんな悲惨な状況になっていたかとか考えていませんでした。全体でかなりの長い時間のパフォーマンスに結果的にはなっていたと思いますが、色彩は「混沌」をさらに超えてもはや全てが同化しそうな終末へ。どういうタイミングで終わらせたのか覚えておりませんが、とにかく我々「身体」メンバー達はもうこのままではどこにも触れられないくらい全体が絵の具まみれで、そのままの状態でブルーシートに包ませるように荷台に乗ってなんとかINDIES ART CLUB and GALLERYの2階にある急ごしらえの水シャワーにて洗えそうな部分は洗い、もう衣装は諦めて、髪の毛はどうすることもできず帽子でごまかしてなんとか帰路につくことができました。

後日、INDIES ART CLUBの方でこのイベントの様子をまとめたフォトブックをつくってくださいました。その本は結構よくできていて、なんだか実際よりカッコイイものにみえていそうな…(実際の様子をなかなか客観視できていなかったので)でも、この街のアートを志す若い人達の自由な精神はなかなか清々しいと思うイベントでした。