クリスチャン・ウォルフの音楽〜システムを変える〜 ’21年末に開催/デザイン担当しました

クリスチャン・ウォルフの音楽〜システムを変える〜 ’21年末に開催/デザイン担当しました

「ウォルフセット」このほかにポスターもあります

河合拓始氏2021年の躍動ぶりがすごい

2021年は糸島在住のピアニスト河合拓始氏にとって躍動の年となったのではないかと思います。3月の一柳慧図形楽譜ライブにはじまり、夏の2回の来場&オンラインのハイブリッドのライブも大盛況でした。しかしなんといっても12月に開催された「クリスチャン・ウォルフ」イベントにおける河合さんの奮闘ぶりはすごいとしか言いようがないものでした。
→河合拓始plays一柳慧図形楽譜は高次元のピアノ博士/コロナ禍以来久々のLIVEへ@箱崎水族館喫茶室
→配信あり:2021/7/31河合拓始ピアノソロコンサート@箱崎水族館喫茶室のご案内

前回の9月の箱崎水族館でのライブ(→配信あり:2021/9/12河合拓始ピアノソロ即興コンサート@箱崎水族館喫茶室のご案内)の打ち上げにて軽くお話を聞いていたのですが、3ヶ月後の12月にアクロス福岡(天神)のアクロス円形ホールを会場として「クリスチャン・ウォルフ」というアメリカの音楽家にフォーカスしたイベントを行うからそちらのための宣伝媒体をお願いするかも…?といったようなふんわりした感じだったので、それほど大掛かりなものとはその時点で捉えていなかったのです。河合さんもこの件に関しては文化庁の「ART for the future」という補助事業に申請中で結果待ちだったのですが、そうこうしているうちにあっという間に11月になりチラシ用のイベント情報などをぼちぼちいただいたりしていました。ちなみにこのイベントは箱崎水族館でのレクチャーを含むプレイベントも予定されており、その時点で本番までわずか1ヶ月とちょいといったところだったのです。

…が、なんとそのタイミングで文化庁の助成事業に採択が決定したという河合さんからの連絡があり、そこからイベントまでのわずかの期間の河合さんの躍動ぶりは本当に凄いものだったと思います。アクロス円形ホールでのイベントは出演者も多く、会場キャパもかなりあるので当日はMaster Wotazumiも招集して受付回りスタッフを増員することになりました。そしてなんといっても宣伝のための媒体も当初はいつもと同じようなA4チラシくらいと思っていたものの、内容もかなり多くプレイベントの情報もあるのでなかなかのボリュームで、さらにポスターもつくることになりました。また、河合さんの構想が素晴らしく育って当日お客様に配るテキストブックをいわゆるプログラム冊子としてつくることになり、さらにチケットもつくることになり、なんだか突然大掛かりになってきたのです。しかもこの日程で…。これは私も油断(?)していたのもあり結構気合い入れました。

A2ポスターとA3チラシ(展開時)は同じデザイン
A4サイズにした状態。これを広げるとA3タテに

ポスター(A2)とチラシは同じデザインでいく方向性にして、チラシはA3片面印刷にして二つ折りにするとA4になる仕様にしました。これなら広げた時にA3サイズになるのでポスターと同じデザインで展開できます。A4の状態でもメインビジュアルと日程や場所などが見えるようにしてこれだけでもA4チラシにみえるようにした点が今回工夫したことかなと。ちなみにこのウォルフの画像は河合さんが海外の撮影者に直接連絡して使用許可を取っていただいたものです。(快諾だったそう)

さらに当日頒布用のプログラムとして12Pの冊子をつくりなんとかギリギリプレイベントに間に合わせることができました。本イベントに先行して箱崎水族館で開催されたプレイベントは予約だけで満席になる盛況ぶりで、みなさんおそらくウォルフのことを知っているというわけではないかと思うのですが、おそらくは河合さんの圧倒的な熱量を察しての来場であったんではないかと思います。

箱崎水族館でのプレイベント

本イベントまでにチケットも無事手配することができて当日は受付スタッフとして会場にも入りました。円形ホールはその名の通り円形のステージを観客が三方ぐるりと囲んだ、客席と舞台が非常に近い興味深い劇場でしたが、コンサートでは楽器以外のものによる演奏があったり、声や身体を使った即興的な間合いのあるものなど思わず声を出して笑ってしまう場面などがあって、図形楽譜などを用いて音楽を構成する「クリスチャン・ウォルフ」という現代音楽家を知っているかどうかはほぼ問題ではなく、なんとも言えない独特な間や世界観を演者の身体を通して味わうことができたように思います。

そしてこの大きなイベントを制作をつけずにほぼ一人で完走し、とことんやり切った河合さんは燃え尽きんばかりの状態でありましたが、今回のこの一連のイベントを通して河合さんのレベルのステージの次元が一気に何段階もあがったように感じたRoomin’なのでありました。
あれから半年以上経って落ち着きつつも河合さんとしても「クリスチャン・ウォルフ」のイベントの続編へのアイディアもあるとのこと。ワクワクです。